視点を増やすごとに、世界はシンプルになっていく

 

視点が増えるごとに物事はシンプルになっていく。

自然科学を学べば物が落ちることにたいし重力という説明がつけられるようになる。知識とは増やせば増やすほど物事を説明することができるようになり、「わからない」という状態を減らしていく。

わからないが減少すれば、その分だけ世界はわかることになっていき、ひいては単純になっていく。単純になれば物事の決断も、見え方も一瞬で処理が完了する。

しかし、それは無味乾燥になるのではないか? 複雑であるからこそ世界は豊かであり、きらめきを持つ側面もあるだろう。ウィトゲンシュタインの語りえないものを知るというのと、これ逆行している感じがする。

小さい頃、どうしてあんなにも世界はワクワクで溢れていたのか? それは"知らなかった"からなのだ。知らないからこそ、物事を予測できず、説明できないからこそ楽しいが到来する。

とはいえ、例え言葉に出来たとしても、してもし尽くせない部分は必ずでてくるので、そこに神秘は示されるのかもしれない。